こだいらぽんたの「基礎学力」勉強日記

基礎学力(高卒程度)を身につけたい。読書も旅もしたい。フットボールも見たい。

「自分が心底救われたいと思わなければ、信仰には意味がない」 読書ノート パスカル著『パンセ(上)』(塩川徹也訳)167日目~168日目(数学Ⅱ)

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パスカル著『パンセ(上)』(塩川徹也訳 岩波文庫

 

パスカルが亡くなった後、さまざまな大きさと形の紙片に記された断片的な文章の堆積が見つかった。それが「パンセ」(断想)だ。

「人間は一本の葦にすぎない。自然のうちで最もか弱いもの、しかしそれは考える葦だ」。この言葉で有名な『パンセ』は最近岩波文庫から新訳が出たばかりだが、詳しい訳注のおかげもあって、とても読みやすかった。上中下の全三巻。通して二回読んだが、読むたびにさまざまな発見があった。

パスカルの目標は、神を信じない人たちに向かって、キリスト教を信仰するように呼び掛けることだ。そこで、人間がいかに自己愛やさまざまな欲望にまみれていて救いようがないかを、これでもかこれでもかと書きまくる。(これが的を射ているので、身につまされる)だから人間には救いが必要なのだ。救いに最適なのはキリスト教だ。と、このような流れで話が進む。

上巻では「いかに人間というものがダメか」ということが中心になっている。一方、中巻はいかにキリスト教が「正しい」宗教か、その根拠を示すことが話の中心となっている。下巻はイエズス会vsパスカルの大喧嘩だ。パスカルイスラーム教に対してもユダヤ教に対しても不寛容だが、一番嫌いなのは同じカトリックであるはずのイエズス会らしい。日本に縁の深いイエズス会。そのイエズス会については驚く話が多かったが、それは下巻の読書ノートに回すことにする。

さて、上巻についてだ。キリスト教にかかわらずどんな宗教も、人間が真剣に「自分が救われたい」という願いを持たなければ成り立たない。そこでパスカルは、人間がいかにどうしようもない存在かを暴き出す。信仰への道は、まず自分を知ることから始まるのだ。

人間は誰でも他人の目を気にする。若くてスタイルがいいと言われたい。仕事ができるとか、いい学校に入って頭がいいとか言われたい。お金が有り余るほどあって「裕福でうらやましい」と言われたい。などなど、誰だって、他人からよく思われたいのだ。このように人間は基本的に見栄っ張りなので、時には自分を窮地に追い込んでしまう。

77 好奇心はたいてい虚栄にすぎない。知りたがるのはそれについて話すためだ。(上巻P103)

120 私たちのうぬぼれときたら、周囲の五、六人に評価されるだけで、いい気になって満足するほど軽薄だ。(上巻P140)

そして、人間には自分のやり方を他人に押し付けるクセもある。他人を支配しようとする欲望、これをパスカルの言葉では「圧政」という。自分が正しいと思っている考えに他人が従わないと、なんとなく面白くない。こんな一面が人間にはある。

597 <私>とは憎むべきものだ。・・(中略)・・要するに、<私>には二つの性質がある。それは自分をすべての中心に据える点で、それ自体として不正であり、他者を従属させようと望む点でははた迷惑である。(中巻P327)

また、人間には悪意も存在する。他人に意地悪してやりたくなる気持ち。自分の優位性を保ちたいと思うのも、他人の目を意識しているからだろう。パスカルも人間関係には人並みに苦労したのか(?)友人だと思っていた人間が弱いヤツだと、周囲に合わせて悪口を言い始めるに違いないなどとも言っている。

537 悪意は、自分の側に道理があるとなると、居丈高になり、その道理を思う存分ひけらかす。(中巻P537)

ところが、人間はどんなに偉そうにしていても、か弱い体に支えられているに過ぎない。それに、いつかは死んでしまう。支配欲や自己愛やさまざまな欲望に振り回され、いつかは年老いて死んでしまう人間。そんな惨めさを忘れるために、あらゆる「気晴らし」をせずにはいられない人間。よくよく考えると、悲惨きわまりない。

だが、パスカルはこうも言う。人間はさまざまな点でみじめだが、自分がみじめだと知っている点では偉大だというのだ。

自分が心底救われたいと思わなければ、信仰にはまったく意味がない。そして、人間の救済に直接結びつく宗教は何だろうか。そこでパスカルは、キリスト教の「正しさ」を証明しようとする。(中巻に続く)

 

◎勉強日記

<数学Ⅱ>

「初めから始める数学Ⅱ」2nd day「虚数単位、複素数の計算」の解説を読み、例題を解く。

虚数がついに出てきた。『フェルマーの最終定理』によれば、虚数複素数の発見で、数学界はたいていのことが説明できるようになったらしい。i²=-1。ふたり合わせてマイナスにしかならない人間っているよなあ、と全く関係ないことを考える。√2すら認めなかったソクラテスが知ったら卒倒するだろう。

実数、有理数無理数の区別を改めておさらいする。計算問題はあまり難しくなかった。

   ↓

問題集「基礎問題精講・数学ⅡB」14「2次方程式の解」~16「複素数の計算(Ⅱ)」までの例題のみを解く。たいしたことない。それなのに計算間違いをしてしまう。もっとていねいに解こう。

 

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